NPO法人で設立後検討中の方は知らなきゃ損する豆知識

社会保険の特徴

NPO法人設立後に加入義務が生じる社会保険の特徴

NPO法人を設立すると、株式会社や合同会社、社団法人、財団法人などと同様に社会保険の加入手続きを行わなければならない場合があります。この手続きは、NPO法人に関わる職員やその家族において一定水準以上の安定した生活を保障するために不可欠であり、加入要件を満たした場合はすみやかに加入手続きを済まさなければなりません。

NPO法人は設立後、理事と監事以外で職員を1人でも雇用し、事業活動をはじめた段階で労災保険の強制適用事業所となり、必ずこれに加入する義務が発生します。事業所の所在地を管轄する労働基準監督署で、職員を雇用した日の次の日から10日以内に加入手続きを行うと、職員が業務中や通勤中に遭遇した事故によって、死亡したり、負傷した場合に、必要な申請を行うことによって補償を受けることができるようになります。
また、NPO法人は雇用保険の強制適用事業所にもなります。こちらの加入手続きの窓口は公共職業安定所(ハローワーク)となっており、職員を雇用した日の翌日から10日以内に申請書類を提出しなければなりません。加入申請が受理されれば、職員がNPO法人を退職した後、一定の期間失業給付を受けることができるようになり、退職した職員が次の職場で仕事を始めるまでの生活が保障されることになります。
そして、役員・非役員の区別に関係なく、有給の者が1人でもいる場合は、健康保険と厚生年金保険の加入義務があります。そのため、NPO法人の代表者は法人設立後5日以内に年金事務所で加入手続きを行う必要があります。これらに加入すると、前者についてはNPO法人の職員とその家族が仕事や通勤以外の場で身体に異変が生じた場合に、年齢や健康状態に応じて本来負担しなければならない費用の1~3割の費用を負担するだけで診療が受けられるようになり、後者については職員や家族が高齢になったときに生活に必要な給付を受けられるほか、死亡時には一時金の支給を受けることができます。ただし、加入期間が一定以上に達していなければ受給資格は得られないので、NPO法人の代表者はきちんと手続きを行う必要があります。

上記の4つの制度の加入手続きは期限を守って行う必要があります。万が一期限内に手続きができない場合は、申請書類の提出先となる労働基準監督署、ハローワーク、年金事務所に必ずその旨を問い合わせましょう。負担する費用を用意できないからといって未加入のままにすると、所轄の行政機関から指導や督促が行われるほか、場合によっては追徴金の支払いなどの処分が命じられるので、加入義務が発生した段階で速やかに加入手続きを行いましょう。